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酒井耕・濱口竜介の共同監督による東北記録映画三部作 第二部
『なみのこえ 気仙沼』上映会を開催します。
2013年/ドキュメンタリー/日本語(英語字幕有)/カラー/109分
日時:3/29(土) 11時〜(15分前開場)
会場:みなとコモンズ地下1階「深海:上映室」
交通:JR田町駅三田口より徒歩5分、地下鉄都営三田線・浅草線三田駅A3出口より徒歩2分
料金:1000円(全席自由席)
企画:ガラージュ 協力:silent voice、みなとコモンズ
【作品紹介】
『なみのこえ 気仙沼』『なみのこえ 新地町』は、東日本大震災における津波被災者へのインタビュー映画『なみのおと』の続編。酒井耕・濱口竜介両監督は前作の完成から1年以上撮影を継続し、宮城県気仙沼市と福島県新地町の被災者、約20名の対話を新たに『なみのこえ』としてまとめた。人々が抱える問題も思いも発生直後とは違って来ている現在、出演者=インタビュアーは、夫婦や親子、友人、職場仲間たちとの会話の中で薄れて行く記憶を呼び戻し、思いを新たにして行く。
《作品公式サイト》
【あらすじ】
酒井耕・濱口竜介の共同監督による東北記録映画三部作 第二部。前作『なみのおと』の手法を受け継ぎながらも、震災から時間を経て記録された対話者たちの表現はより自立性を増し、様々な声の混交する町の肖像が描かれる。
監督たちは前作を作る過程で出会った東北の伝承民話にヒントを得て、口承記録の方法を徹底する。これは震災という粗大な印象の底に隠れてしまった幾多の視点と声を蘇らせる事で出来事を100年200年の先まで伝える術であり、自然災害の現実感とそれに向き合う個々の人間の心象を観る者に理解させる。
『なみのおと 気仙沼』『なみのこえ 新地町』の二編構成。大きな問題を抱えた場所の記録であると同時に、フィクションとドキュメンタリーの間を通り抜けて新しい記憶の創造へと向かった映画的探求の到達点。
【ディレクターズノート】
『なみのこえ』は、2011年に製作された『なみのおと』の続編であり、前作を踏襲する形で東日本大震災の津波被災者に対するインタビューから成る。前作『なみのおと』では震災から約半年後、岩手から福島に渡る広域で記録したのに対し、『なみのこえ』は震災から約一年後に福島県新地町と宮城県気仙沼市に絞って記録した。
本作に登場する21人は単に震災のことだけを語るわけではない。彼らは被災体験を語り合ううちにインタビューを「おしゃべり」へと変えていく。そこにあるのは「被災者」の声ではなく、彼ら一人ひとりの声だ。私達はこの声を100年先まで残したいと考えた。100年後の未来、私達は同じく死者であり、この映画は「死者の声」になっているだろう。この映画に収められた彼らの声と、今は聞くことのできない波に消えた声が、100年後の未来でつながっていくことを祈って、この映画『なみのこえ』は撮られている。
【会場紹介】
みなとコモンズは、2022年に閉館した旧三田図書館を活用した、誰でも利用可能なスペースです。(開館期間は2025年3月まで)
2027年に浜松町駅に開館予定の「港区立みなと芸術センター」のプレ事業として、港区が目標として掲げる「共生社会の実現」を念頭に、さまざまなイベントや企画を試験的に開催し、多様な価値観が共存する場を作り上げることを目指しています。
3階のオープンスペースは17時まで利用可能です。また地下の上映室横では、アーティストユニット キュンチョメによる呼吸をテーマにした作品が常設展示されています。上映会後にぜひお立ち寄りください。
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